特別養護老人ホーム谷中
(ショートステイ)

管理栄養士便り⑦ 松花堂弁当

「食」は人を良くすると書きます
その意味は、大きく2つあるでしょう。一つ目は、体に栄養を摂り入れるということ。そして2つ目は、生活の上での生きがいとなること。
好物を食べた時、おいしいものを食べた時、気の合う仲間と食べる時など、嬉しさと共に満足感を感じませんか。食が生きることに与える影響はとても大きいです。

見た目から、食を楽しむこともできるでしょう。
昨日は、昼食を弁当形式で提供しました。
普段とは目先を変えてお食事を楽しんでいただければという調理委託業者さんのご提案のもと、提供に至りました。調理作業員を増員し、ご利用者の皆様に喜んでいただきたいとの思いで献立やタイムスケジュールを組みました。

昨今の情勢により、会話をしながら食事を楽しむということはできませんが、皆さん静かに黙々と、お品書きをみながら召し上がっていたのが印象的でした。デイサービスのご利用者様からは、食後や帰宅時に「めずらしいね!」「おいしかったよー」など嬉しいお声をきくことができました。

【本日の献立】
*コーン御飯
*鮭の西京漬け焼き
*里芋まんじゅう炊き合わせ
*胡瓜のガリ和え
*メロン
*茶碗蒸し

ソフト食【嚥下調整食4相当】
メロンは完熟で食べごろ!歯茎でも容易につぶせる硬さでした☆

なめらか食【嚥下調整食3相当】
弁当箱のふたが開いた瞬間に、入居者様から「わぁキレイだねぇ」とのお声がきかれました☆

ミキサー食【嚥下調整食2-1相当】
写真にはありませんが、なめらか食とミキサー食の茶碗蒸しは離水に配慮した割合で卵液を調整しています。

すりつぶした里芋を団子状にして揚げています

コーン御飯が炊けました 色がキレイです

なめらか食は ①一品ずつミキサーにかけ ②ゲル化剤を加えて加熱します

③それぞれ型に入れて急速冷却器で冷やし固めます

茶碗蒸し、具の入れ忘れがないよう確認しながらの作業です

ひとつずつ丁寧に盛り付けします

出来上がり☆

ウィルスとの共存という私達の生活に変化が求められる中、残念ながら、その予防や治療に効果のあるピンポイントな食品は今の所ありません。
(食事面で)大切なのは、ウィルスに対する体の免疫能を維持・強化させること、そのために必要なのはバランスの取れた食事です。単品に偏ることなく、さまざまな食品を摂取することで自然とバランスの取れた食事になります。エネルギーの素である炭水化物(米やパン、麺など)をしっかり食べる。体を作るたんぱく質(肉・魚・大豆製品・卵)や、代謝を助けるビタミン・ミネラル類(野菜)を毎食取り入れる。煮物だけではなく揚げ物も時には食べる。果物や乳製品も毎日継続的に。そして旬を楽しむ、そんな日々を日常化しながら免疫力を高め、この難局を乗り越えていきましょう。